大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(う)1972号 判決

被告人 塚本哲夫 外三名

〔抄 録〕

被告人川上謙一は本件のように不正に搬出したものを使用してジープおよびスリーコーターを組み立てて見ても道路管理事務所の許可が下りないから自動車として使用することができないのであつてそれはスクラツプも同然であり、スクラツプは無税であるから関税逋脱の問題は起り得ない旨主張し、スクラツプは無税であることは所論のとおりであるが、払い下げられた外国軍需物資であるジープおよびスリーコーターのような自走車を国内に輸入するには、前記通達に示されているようにその主要部分を破壊しなければならないのであるがその他の解体部分についても、それをスクラツプ化せず部分品として使用可能な状態で輸入しようとするには税関検査官の通関検査を受け査定せられた関税の納付を必要とすること本件記録および当審における証人渡辺武美の供述により明らかであるところ、被告人等は前段において、既に説示したように、通関に際し税関検査官の検査を受けずかつ関税の納付もせず所論の物件を保税工場から外部に搬出しているのであつて、しかもその物件はジープまたはスリーコーターの部分品として使用することの可能なものであつたのであるから、被告人等が該物件を叙上のように保税工場から外部に搬出したことにより本件犯罪は成立し、その後被告人等において該物件を使用してジープおよびスリーコーターを組み立てても所論のように許可が下りないとしてもそのことは本件犯罪の成立に何等影響を及ぼすものでないこと論を待たぬところである。

(滝沢 久永 八田)

註 本件は没収の点について破棄

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